SMART DRIVERS RESEARCH

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2014年4月30日
スマートドライバーズリサーチ [ 第4回 ]
株式会社 ペーパードライバースクール 編
「乗れてない」。パッと見てわかる、高速道路でのペーパードライバー

4月を迎え、新たな環境での生活をスタートさせた方も多いのでは。はじめて免許を取得したり、クルマに乗る機会が急に増えたりと、運転にあまり自信のないドライバーが多く走る季節でもあります。慣れていなくても安心・安全に、スマートに運転できるコツはないだろうか?そう考えたスマートドライバーズリサーチ取材班は、初心者ドライバーやペーパードライバーの方に安全な運転を指導するペーパードライバーズスクールの指導員・関 主税さんを訪ね、お話を伺いました。

運転に自信のない方に安全なドライビングを指導

スマドラ:本日はよろしくお願いいたします!さっそくですが、ペーパードライバースクールに通われる生徒さんには、どのような方が多いのですか。

関(敬称略):運転免許を取得したばかりの方から、ずっと運転していなくて久しぶりにハンドルを握るという方までさまざまです。ブランクが15年以上ある方も多いですね。企業の新人社員研修などに呼ばれて指導することもあります。ペーパードライバーというわけではないけれど、運転する頻度が増えたから、左ハンドルやワンボックスカーなどにクルマを乗り換えたから、という理由で受講されるドライバーさんもいらっしゃいます。

スマドラ:久しぶりにハンドルを握る皆さんはどのような様子なのでしょうか。

関:やはり、かなり緊張されている方が多いです。ガチガチに緊張してしまっている人に言葉で伝えても理解してもらうのは難しいですから、何度も繰り返し同じルートを走って、慣れてもらうことを大切にしています。初心者よりもペーパー歴の長い方のほうが、「うまくやらなければ…」という思いが強いのか、固くなってしまっているように思いますね。良いところは褒めながらも、重要なポイントはしっかり押さえてもらうような指導を心がけています。

柔らかい物腰の関さん。久しぶりにハンドルを握るドライバーの方でも自然にリラックス。

緊張する受講生には、運転のポイントを短いフレーズでくり返し、くり返し、やさしく伝える。

周りと同調して走る——首都高走行の際のポイント

スマドラ:一般道だけでなく、高速道路での教習もされていますよね。

関:はい。個人の教習は生徒さんの希望の場所で行います。一番多いのは「車庫入れ」なのですが、高速道路に苦手意識を持っていてそれを克服したいという方はとても多いです。「東京スマートドライバーコース」として、首都高を集中して走るプランも設けています。首都高を走るのが苦手と言う声も耳にしますが、首都高の運転に慣れれば他の高速道路でも一般道でも、うまく走れるようになると思います。

スマドラ:首都高を走る際に気をつけるべきポイントはどこなのでしょうか。

関:まず前提として、高速道路を走る際には周りのクルマのスピードに合わせて、流れに乗ることが大切です。それは、ただ速度を出すのではなく、周りのクルマに合わせるということがポイント。そのことに注意すれば合流や車線変更の苦手意識は少なくなるはずです。車線変更時には、入りたい車線の前を走るクルマの後輪に自分のクルマの先端を合わせ、ウインカーで、間に入る意思を後続のクルマにしっかりと伝えてください。その際、ミラー(2回以上)に加えて目視で後ろの様子を確認しましょうと指導しています。これは、合流時にも同様です。1回きりでなく、繰り返し確認することが安全で安定した走りにつながります。この『2度見ルール』をしっかり意識して、流れをつかみます。周りのクルマの挙動を落ち着いて観察していれば、何も怖い事はありません。

ミニカーを使って合流や車線変更のコツを指導。言葉で説明されるよりもイメージがしやすく、わかりやすい。

クルマの挙動に注目し、思いやりをもって走る

スマドラ:なるほど、周囲と同調して運転することが大切なのですね。周りのクルマも、慣れないドライバーだということを認識できればやさしく安全な運転につながるのではないかと思うのですが、初心者・ペーパードライバーに特徴的な挙動などはありますか。

関:人それぞれですが、やはりうまくスピードに乗れないことでしょうか。車線変更などのタイミングが合わずふらふらしていたり、ブレーキをこまめに踏んでしまう方も多いので、そういう動きが見られたら、見守りつつ車間距離を空けてあげるといいと思います。あとは、カーブです。カーブも高速道路の安全な走行のポイントになります。受講者の方はカーブ手前の減速が不十分な方が多いですね。スローイン・ファーストアウトをしっかりと心がけましょう。また、きついカーブだと先が見えず、その先で起こっている渋滞に気がつかないために前のクルマに接近しすぎてしまい、玉突き事故につながる危険もあるので要注意です。

カーブの手前ではしっかり減速がポイント。カーブの先を意識してハンドルを握る。

高速道路の流れに乗るためには、まわりのクルマの挙動を常に観察することが大切。

車内コミュニケーションの大切さ

スマドラ:緊張しているとどうしても、いろいろと意識するのが難しいのではないかと思うのですが……。

関:ええ、だから運転時にリラックスした気分でいることは、とても大切だと思います。緊張していると、視野がとても狭くなりますから。先ほど、講習では何度も同じコースを走って指導すると言いましたが、その間、運転に関係のないことも織り交ぜて話すようにしていますね。はじめは運転に精一杯な方も、何周かすると会話が弾んできたりする。それは同じ道を繰り返し走ることによる「慣れ」によるところもあるのですが、それだけではなく、話をすることによって肩の力が抜けるからだと感じています。通常のドライブであっても、ドライバーをリラックスさせてあげることは、助手席からできるサポートのひとつですよね。

スマドラ:それは渋滞時などにも有効ですね。助手席や同乗者の意識も事故防止につながりそうです。

関:そうですね。運転に慣れている方ですら、イライラしていたりすると視野が狭くなりがちです。ハンドルを握るうえで適度な緊張感はもちろん無くしてはいけませんが、車内でのコミュニケーションの力はとても大きいと思います。

車内でのコミュニケーションには、ドライバーの心に余裕を持たせる力があると実感しているという。

運転の楽しみは、安全運転の自信から生まれる

スマドラ:日頃から運転をしているドライバーには、自分の運転を見直す機会がなかなかないように思います。

関:確かに、そうですよね。企業での運転研修などで指導をしてみると、自己流で危険な運転をしてしまっているドライバーも見受けられます。また、ペーパー歴の長い主婦の方で、いつも旦那さんが運転するクルマの助手席に乗っているという方がいました。旦那さんはスピードを結構出す方らしく、その運転をいつも見ていたら無意識のうちに影響された運転をしていたということもあります。運転に対する恐怖心は、スムーズに走れないというデメリットもありますが、安全を意識する上では大切な「初心」です。たまに事故の話を聞いたり映像を見るなどして、自分のこととして捉え直すことで、安全に対する高い意識を保つことも重要かと思います。
その上で自信を持って運転できれば、クルマはとても楽しい乗り物です。安全に、運転を楽しめるドライバーが増えてくれると、とても嬉しいですね。

スマドラ:多くのペーパードライバーがドライブの楽しみに気付いて、再びハンドルを握ってくれるといいですね。ありがとうございました!

安全な運転テクニックを身につけて、ドライブの楽しさを再認識する人が増えてほしいと語る関さん。

・ 株式会社ペーパードライバースクール
・設立:平成14年12月20日(創業 昭和62年7月3日)
・ 従業員数:17名(平成18年12月1日現在)その他契約社員多数
・ 所在地:(東京支社)〒181-0013 東京都三鷹市下連雀3-15-11ソシエール三鷹ペーパードライバースクールビル10F
      (運営本部)〒230-0047 神奈川県横浜市鶴見区下野谷町1-43
      (横浜支社)〒230-0047 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央5-4-1ソシエール鶴見
・ URL:http://www.paperdriver.co.jp/

取材後記
たくさんのクルマが走るなか、ベテランドライバーも、ペーパードライバーも、共存して走れる道を実現できたら——。免許を取ったころのワクワク、ドキドキする気持ち、初心を忘れずにハンドルを握れたら、お互いを思いやりながらドライブを楽しむことができそうですね。また、助手席からドライバーに言葉をかけるなど、車内でのコミュニケーションがゆとりを持った運転につながることも、東京スマートドライバーからしっかりと伝えていきたいと思います。

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